一般社団法人老人病研究会は、健やかな長寿社会を目指し、健康長寿Gold-QPD事業を実践する。


統合医療(韓景献式鍼灸)による認知症Gold-QPD育成講座の役割
社団法人老人病研究会 会長 川並 汪一 (日本医科大学 昭和44年卒)
同 副会長 國島 修 (日本医科大学 昭和34年卒)

はじめに

 2002年から、社団法人老人病研究会は活動拠点を武蔵小杉に置くことを決意し、中原区小杉町一丁目町会(石橋榮次会長)の協力で[ご長寿ネットワーキング]活動をはじめた。

 2006年に当時会長の高橋修和先生(昭和30年卒)ご逝去とともに山梨県早川町事業から完全撤退した。そして当時研究所長の川並汪一が推され社団法人老人病研究会会長を兼務することになった。
2007年に、[街ぐるみ認知症支援ネットワーク事業]が文部科学省社会連携研究事業として採択され、その補助金で武蔵小杉キャンパスに“認知症相談センター”を設立した。それ以来、学校法人赫彰郎理事長、田尻孝学長、武蔵小杉病院黒川顕院長そして川崎市の阿部孝夫市長には格別のご高配を頂戴している。

 2008年と2009年にそれぞれ東京国際フォーラムと川崎市エポック中原にて認知症国際フォーラムを開催した。そのとき取り上げた課題[東洋医学が認知症に挑む]で鍼灸と漢方がきわめて高い効果を示す事実をはじめて報告した。この領域からの認知症治療へのアプローチが強く望まれる。

<関連リンク>


認知症Gold-QPD(キューピッド)育成講座とは

 現在、日本の65歳以上は2940万人で認知症患者は約200万人とみなされる。今後癌、生活習慣病とともに認知症に罹患するお年寄りが確実に増大するであろう。
 社団法人老人病研究会は昨年2010年10月に西洋医学と中医学鍼灸、介護と福祉教育を取り入れた統合医療の[認知症Gold-QPD育成講座]を開講した。武蔵小杉病院の北村伸神経内科教授と後藤学園中医学研究所兵頭明所長そして㈱舞浜倶楽部のグスタヴ・ストランデル総支配人の教育プログラムで鍼灸師(医師を含む)を対象とした卒後教育を始めた。韓景献教授のこれまでの報告によれば、アルツハイマー病と血管性認知症の合計435名の患者さんを対象に毎週1~2回の施術を12週実施すると
 1)MMSE(記憶力)、
 2)見当織、
 3)計算力 
の改善をみた。 とくにアルツハイマー病では24週間の連続施術により、アリセプト投与群と比較しMMSEが有意に向上した。動物実験では海馬を含む脳神経細胞の再生、脳血流循環と代謝亢進も証明されている。


日本における鍼灸治療体験

 兵頭氏による施術経験では、鍼実施直後からアルツハイマー病患者の目つきが穏やかになり、数週目からADL(日常動作)の向上が明らかとなった。鍼治療は現在までに1年半に及ぶが暴力や徘徊行動が収まり、家族や介護士さんの負担は驚くほど軽減している。この結果から社団法人老人病研究会は、認知症に関する西洋医学的な情報と鍼灸技術の啓発普及を図り、その効果を評価しつつ成果(EBM)を積み重ねるつもりである。


今年度の育成講座とお願い

 昨年の第1回の実績を踏まえ、第2回目として6月25,26日に日本医科大学同窓会橘櫻会館でGold-QPD育成講座を予定している。特別受講生用として2日間のブロンズコース、さらに有料一般公開講座として26日午後半日を使い開催しますので是非お出かけ頂きたくご案内致します。
 講座はブロンズから、シルバー、ゴールドコースへと進展するが、すでに最終ゴールドコースに到達した受講生が誕生した。
 現在われわれは認知症治療に協力してくださる高齢者施設や認知症関連医療施設を全国レベルで募集中であります。認知症の予防と治療、患者さんの西洋医学的ケアと接遇法をよく理解する鍼灸師・医師を育成し、彼らが地域で専門家として活躍できる情況を作ってゆく所存であります。 興味をもたれるまたはご協力頂ける諸先生がおられましたら、こちらまで是非ともご連絡下さる様お願いいたします。


*追記

老人病研究会(社団法人)と老人病研究所(学校法人日本医科大学)の関係

社団法人老人病研究会は1954年に文化勲章受賞者で緒方洪庵の孫緒方知三郎先生が設立し老人病研究所を併設した。研究所は1968年に学校法人日本医科大学の付置研として移管された。その後、社団法人は“研究所なし、緒方先生なし”の目的を失った集団となっていた。一時期、高橋修和先生がご自身の[山梨県早川町のウイルス肝炎疫学調査]を共同事業としたことで社団は名目を保つことが出来た。今や社団法人老人病研究会は自身の社会的地位の確立を目指し日々努力を重ねており、一方老人病研究所は大学院研究所としてそれぞれ独自の歩みをとりつつある。



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